政府が外国人観光客の受け入れを6月10日より再開する方針であることが、5月26日のニュースで大きく報じられました。新型コロナ感染症水際対策のため入国を止められていた外国人観光客が、約2年ぶりに日本に戻ってきます。また、6月1日より入国者数上限も緩和され、現在の1日1万人から2万人に引き上げられるということです。これで大勢の外国人労働者が日本に来てくれるのではないかと、期待されている企業の方々も多いかと思います。
そんな中、外国人の持つ在留カードの偽物が数多く出回っているとの情報が入ってきました。どうやら組織的に大量の偽造カードを作っている場所があちこちにあるようです。問題は、これらの偽造カードのほとんどが、出入国在留管理庁発行の正規在留カードの情報に基づいて作られてるということです。実際にあるカードの番号が使われているため、出入国在留管理庁の在留カード等番号失効情報照会サイトで確認しても、「失効していません」と出てしまうのです。しかしどんなに正規のカードに見えても実は偽造カードです。このようなカードはSNSを通して、1枚数千円程度で売買されているようです。
インターネットで検索すると「偽造在留カードの見分け方」等の記事がたくさん出てきますが、慣れていない方が実際に見分けるのは非常に難しいです。もしカードが偽物であることに気づかずに持ち主を雇用してしまうと、「不法就労助長罪」となり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。無用な不法就労トラブルを避けるためには、外国人の雇い入れは信頼できるルートからの紹介のみに限ること、それに尽きると思います。